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「ねえ、ママ。衝撃的な告白をしていい?」
「え?何ですか?急に・・。」 「ファッション度チェックって知ってる?『あなたのセンスを鑑別します』っていうヤツ。ネットにあったんだよー。」 「へえ、そうなんですか。どんなの?」 「5種類の指輪の中から、一番センスが良いと思うモノを1個だけ選ぶっていうヤツでね。全部で5問あるの。」 「じゃあ、簡単なんですね。」 「1問につき選択肢が5つあるから、5種類の指輪に、0点、5点、10点、15点、20点って元々点数が付いてるんじゃないかなぁ。センスがいい指輪ばかり選んだら20点×5で100点満点になるでしょ?ホントの仕組みはわからないけど・・」 「それで何点だったんですか?」 「笑わない?」 「はいはい。笑いませんよ。お客様なんだから、笑うわけないじゃないですか。それで何点だったんですか?」 「ゴテン。」 「え?なんですと?」 「だからぁ。ごてん。100点満点中5点だったんよ。トホホ・・」 「マジで?」 「マジで。」 「あははははははは」 「爆笑してっじゃん。もう、だから笑わないでって言ったのに・・」 「だって、5点なんて。ということは、ほとんど0点のを選んだってことですよねぇ。何も考えずに、テキトーに選んでも、もうちょっと点が高いんじゃないですか?」 「うん、そう。考えて選んだのがいけなかったみたい。『貴方のセンスはサイテーです。自分で気を遣えば遣うほど、センスの無さが際立ちます。』だってさ。 ・・・あれ?ママ、僕を見る目が、さっきまでと違うよ。そんな珍しい生き物を見るような目で見ないでよ。」 「あ、いや、そうなんだぁっと感心しちゃいました。え?でも、今日のネクタイなんか良くお似合いですよ。いつもウチに来る時だって、別に変じゃないし・・」 「ああ、これは、カミサンが選んだからね。今日は大切な接待があるからって、気合い入れて家を出ようとしたらさぁ。『まさか、その格好で出かけるつもり?』ってダメ出しされて、結局、下着からやり直しだよ。」 「でしょうねぇ。お店に来る時は、センス悪くないですもん。あ、でも、奥様とおつき合いしてた頃は、文句言われなかったんですか?」 「それが、大丈夫だったんだよ。何せ、ほら、その頃は、元カノジョが居たからね。」 「ちょっとぉ、サイテー男の本領発揮ですね。」 「いやぁ。そんなに誉められても照れるなぁ。」 「誉めてません!!ったく・・・」 「ママ、今度指輪贈ってあげようか。誰も付けていないようなモノを選ぶ自信あるよ。」 「いえいえ、いらないです。自分で選びます。あとで領収証だけ廻しますからお願いしますネ。」 #
by eriarie
| 2005-02-01 03:24
| club-hana
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